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軽便鉄道:西大寺鉄道1958年 [軽便鉄道]

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pen-para.gif 昨日、2008年・平成20年8月6日・水曜日、午後から、掛かり付けのお医者さんに検査で行っていたんですが、帰って来たら、次男夫婦と、5年生になる孫が来ておりました。嬉しいものですね。家の中が、にわかに賑やかになりました。
 彼らは、前日に、銚子へ行って、美味しいお魚の料理を食べてきたそうで、お土産に頂いたのが「銚子電鉄」の「銚電の ぬれ煎餅」最近のスーパーには、同じような趣向の「ぬれ煎餅」が、各種並んでいます。TV-CMを始終やるような大メーカーさんもやってる。『儲かるんなら、なりふりかまわぬ大資本』なんてフレーズが浮かんだりします。でも、鉄道愛好家の私としては、矢張りコレですね。いや~、嬉しいなあ!

(A) 中味を既に取り出してしまったので、4枚しか入っていませんが、包装状態。5枚入りです。
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(B) 裏をひっくり返すと・・・・・・・なんたって、「製造者:銚子電気鉄道株式会社」と嬉しい事が書いてあります。
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(C) 中味の一枚で、一枚一枚が袋入りです。
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 「むらさき香る沿線 潮騒めぐる銚子電鉄 風味豊かな ぬれせんべい」とあります。おまけに「直営製造販売所 仲の町駅店 笠上黒生駅店 犬吠駅店」とありまして、鉄道ファンとしては、全く、もう嬉しい訳で・・・・・。
 今日の朝食後に、お茶を入れてご馳走になりましょう。銚子電鉄は、たしか、鯛焼きもやってたと聞きましたが、今でも駅で焼いているのでしょうか?そして、石油缶利用の塵取りも製造販売していたと、思いましたが・・・・・その後は、どうなっているのでしょうか。 


pencil-red.gif さて、話は変わって、本題です。
 今日も、大昔、50年も昔の軽便鉄道のお話です。今日は、岡山の西大寺鉄道。例によって、今回の9枚の画像も、三枚のネガからの部分拡大で・・・・・。

 西大寺鉄道1958年 

 西大寺鉄道は、1915年、岡山市内の「後楽園駅」から、終点の「西大寺駅」まで全通した、軌間914mm(3フィート)の非電化鉄道で、北九州には、山ほどあった914mmの鉄道も、この頃には、全国でも此処だけの稀少な鉄道でした。驚いた事に、Wikipediaによりますと、黒字だったそうですが、国鉄赤穂線開通とともに、1962年・昭和37年9月7日に、そちらに役目を譲って廃止となりました。

 1958年・昭和33年8月18日、私は、高知への旅の途中に立ち寄ったのです。岡山の全国区の有名な庭園「後楽園」の前の橋を渡ったところに、岡山のターミナル「後楽園駅」が有りました。ここから、終点の西大寺市駅までの切符を買って、後楽園発11時00分の、ニ軸ボギー気動車キハ6に乗ったのです。切符は、40円でありました。途中で百間川を渡る。当時から、内田百閒先生のファンでしたから妙に感動してしまったものです。

(1) 全線の中間辺り、国鉄の西大寺駅(現在の東岡山駅)前にある「財田(さいでん)駅」にキハ6が到着します。キハ6の前面の荷台には、自転車らしきものが積んであります。西大寺のお祭り輸送の為でしょう、ホームが矢鱈と長い
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(2) (1)の左の方を拡大。国鉄西大寺駅の貨物扱いホームが見えています。西大寺鉄道側にもささやかな貨物ホーム。ここで、貨物の積み替えをやっていたようです。二両の有蓋車、二両の無蓋車がいましたが、活動中には見えませんでした。すでに、トラック輸送に代わっていたのでしょうか・・・・。
 右端の三角屋根が西大寺鉄道の財田駅の駅舎です。
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(3) (1)の写真の中央部を拡大。後楽園行の気動車、キハ7が到着して、お客さんが沢山降りています。国鉄に乗り換えるのでしょうか・・・・・。右側の建物も時代がかっておりますが、西大寺鉄道の関係かどうかはわかりません。小さな水槽が屋根にありますが、いくら西大寺鉄道にあった蒸気機関車が小さかったにしても、小さすぎる気もしますが、もし、蒸気機関車の急水槽だったら、嬉しいですね。可愛いターンテーブルがあります。当時も、現役だったと思われるニ軸気動車・・・・単端式・・・・の転換に使ったのでしょう。
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(4) 田園地帯をのんびり走って、終点の西大寺市駅に付きました。車庫を見せて頂きましたが、このニ軸・単端式の気動車、写真で知ってはいましたが、大感動でありました。どうやら、現役らしく見えました。
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(5) (4)の右側、キハ3です。あまりいい形なので、模型化してしまいました。今でも、大切に仕舞ってあります。もちろん、モーター(故障中)を交換すれば動きます。
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(6) これも、(4)の部分拡大ですが、半流線型のキハ10。聞くところに拠れば、ニ軸のボギー者の車体を半分に切って、二両のニ軸気動車を作った、その一両なんだそうです。
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(7) 客車も山ほどいました。西大寺といえば、全国的に名を知られた「裸まつり」なんですが、その輸送時には大活躍したそうです。車輪径の小さなアーチバー台車(たしか475Φ)の所為か、デッキにはステップがありません。左から、ハボ4、ハボ7、ハボ11です。
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(8) (7)のハボ11を拡大してみました。良いでしょう??私は、大好きです。こんなのを何両も、蒸気機関車が牽引する列車を、見てみたかったですね。写真でしか見た事が有りませんが・・・・・・。
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(9) 台車はローラーベアリング、連結器は朝顔型。(ハボ11)
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この時の、他の写真と、詳しいお話は、下記のアイコンをクリックして頂くと、ホームページ「む~さんの鉄道風景」の「西大寺鉄道」のページにリンクしていますので、ご覧いただけます。旅行記と、大型の写真を並べてあります。

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coffee.gif では、また次回にお目に掛かりましょう!!!


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ファジー

おはようございます。
銚子電鉄のぬれせんべい、先日てっぱくで買い求めました。
テツ仲間へのお土産にしましたが、大好評でした。

西大寺鉄道はほんと模型化したくなる大きさとユニークな姿なんですよね。でもキハの流線型部分と前後のバケット部分は難しそうです。
15年ほど前、西大寺のバスセンターの脇にバケットカーが一台保存されていましたが、それが唯一この鉄道との出会いでした。
by ファジー (2008-08-07 07:29) 

む〜さん

■ ファジー様: お早う御座います。早いですね~。銚電のぬれ煎餅、鉄道博物館で買えるんですね。もっとも、往復と入場料で3K円は必須(笑)。OEMじゃあなくて、自社製ってのが凄いですね。
数え切れない程、通過した岡山。しかし、西大寺鉄道を訪問したのは僅かに一回だけでした。『下津井』然り!『井笠』もたったの2回。あの時間だけは山ほど有った学生時代、何故?何故?50年も経った今頃、歯軋りしてもせん無き事ですが・・・・・。
この客車5両くらいをBタンクの牽引で模型化したら、素晴らしいでしょうね・・・・。
by む〜さん (2008-08-07 07:43) 

◆TETEGcvoTg

昔の話ですが、2007年の1月は、銚子電鉄の鯛焼き、売ってましたよ(^-^)
by ◆TETEGcvoTg (2008-08-07 17:30) 

む〜さん

■ TETEGcvoTg様: 観音駅で2007年1月には、鯛焼きとたこ焼きを販売していたのですね。駅名とともに写って居る鯛焼きは美味しそうですね。
by む〜さん (2008-08-07 18:21) 

Cedar

西大寺鉄道も草軽電鉄と同じで鉄道雑誌でしか見た事の無い鉄道です。えよう?でしたっけ?沿線の有名なお祭りの臨時列車の写真が印象に残っています。コッペルらしきSLが乗客鈴なりの長い列車を牽いて鉄橋を渡る写真でした。
電車好きの私でも当時の軽便の車両には魅力を感じますが、非電化軽便には乗ったことが無いのです。今にして思うと残念ですね。

それから銚電のぬれせんべいは書泉グランデで買ったことがありますよ。
by Cedar (2008-08-07 18:24) 

なにわ

ぬれおかき、2006年末の経営危機当時にずいぶん有名になりました。
でも、関西では人気がありませんね。というより文化がないようです。

鉄道コレクションの近鉄800を買いました。なにか間延びしているように見えます。
計ってみました。12cmですから、間延びはしていませんでした。
ご入用、そしてもし残っていれば買ってきますが。
by なにわ (2008-08-07 18:47) 

manamana

鉄道博物館にぬれせんべいとは楽しみです。
実は、来週いよいよ上京して、訪れる予定なのです。
西大寺鉄道、聞いたことはありましたが、
それにしても、すごい!の一言。
時を超えた貴重な写真をありがとうございます。
by manamana (2008-08-07 19:03) 

む〜さん

■ Cedar様: 小さな蒸気機関車が客車をずらりと引いている写真は、私も雑誌で見たことがあります。たぶん、同じ写真でしょう。素晴らしい情景でありました。
現在、営業中の軽便(仮に軌間1076mm未満として)鉄道は、近鉄内部線と八王子線、三岐鉄道北勢線、くらいなものです。黒部渓谷は季節運転です。ほかにも、保存鉄道とか、専用線はあるかもしれません。
こんな状態ですが、昭和30年代前半となると、全国的にかなりの数の軽便鉄道があったのです。学生時代に、地図に書き入れてみましたので、たった今、ホームページにアップロードしましたので、ご覧下さい。
URLは下記です。
http://11.pro.tok2.com/~mu3rail/link299-keibenmap.html

■ なにわ様: ぬれ煎餅は、関東人でも、人によっては、好みが分かれます。噛み味がパリッとしないとか、しょっぱいとか、いろいろですが、如何にも素朴な味です。お茶が欲しいです。
近鉄の800は、近畿車輛が、シュリーレン社と提携した、軽量車輌のハシリでしたね。私の好みでは、貫通型のモ820+ク720です。そんなわけで今回はパスさせてください。ご厚意、感謝いたします。
■ manamana様: おお、鉄道博物館、いらっしゃるのですね。色々云われておりますが、なかなか、結構な施設ですよ。決して、ご期待は裏切らないと思います。
西大寺鉄道・・・・ホームページをご覧くださったのですね。同鉄道は、当時でも、私は、車輌、施設を見て驚愕したのです。こんな鉄道が生き残っていたのが、昭和34年だって、奇跡と思ったものです。

by む〜さん (2008-08-07 19:53) 

TH

今日も刺すような日差しできつかったですね。
私は、今日休みで私用の外出ついでに写真を撮ってきました。
我ながら酔狂な人間です。(笑)

西大寺鉄道、私が生まれる前に廃止されてしまったので本の写真でしか見たことはありませんが、写真の半流線型のキハ10は
後部の荷台側にボギー車時代の運転台があったそうですね。
恐らく構造が複雑で保守に手間がかかり単端式に改造されてしまったらしいです。
ボギー車時代は井笠鉄道のホジ7みたいなスタイルですね。

by TH (2008-08-07 22:30) 

quatre-l

いやいや、なんて素敵な風景でしょう。
夢でもいいから、こんな世界に浸ってみたいものです。

本日、磐梯熱海付近におり、同行の方と『沼尻』の話をしておりました。37℃にもなろうという炎天下、昔もこんなに暑かったのかなぁ、などと「いにしえの軽便」をしのんでおりました。
by quatre-l (2008-08-07 23:44) 

む〜さん

■ TH様: どちらへ写しに行かれたんでしょう?きっと、素敵な電車だったのでしょうね。
さて、西大寺鉄道、キハ100なる不調なボギー気動車を半分に切って、キハ8、キハ10の二両のニ軸気動車を作ったんだそうですが、ずいぶん思い切ったことをしたものです。私みたいな部外者には『なぜニ軸』と思ってしまいますが、いろいろ事情もあるのでしょう。小型車でのフリークエントサービスの目的だったかもしれません。それにしても、随分と思い切った正面デザインです。
■ quatre-l様: この財田駅の風景、如何みても、昭和34年とは思えませんね・・・・・明治?大正?って感じです。西大寺市駅で、駅の人に断って車庫の方に入ってゆきました。ここに並んだオープンデッキの木造客車群!まさに明治大正。一日かける値打ちのある鉄道だったのですが、あっという間に引き返してきてしまった、バカな私でした。
日本硫黄沼尻は、とうとう到達できなかった鉄道です。先年、保存されている、ディーゼル機関車と客車を見に行きましたが、やはり、営業していてこそ、感動も大きいわけで、行く時間はいくらでもあったのにと、悔やんだものです。

by む〜さん (2008-08-08 00:06) 

Cedar  

1958年の軽便地図!凄いすね!
自分が乗った&撮ったのが草軽以外は全部電化軽便だったのにビックリしました。三重交通の松坂線が僕がぎりぎり廃止に間に合った路線でしたね。
この地図貴重です!
by Cedar   (2008-08-08 00:36) 

む〜さん

■ Cedar様: ちょっと面白い地図でしょう?これを見ながら、全線踏破・乗車・撮影を夢見ていたのでしょう。1958年・昭和33年5月といえば、私は20歳、大学3年(当時は、3回生なんて云わず3年生と呼んだのです)の、鉄道・オーディオ・旅行の大好きな、青二才(いま、考えると)でありました。電子装置メーカーで測定器を組み立てるバイトで、旅費を作り、お出掛けしていたわけですが・・・・・。
優柔不断な面があり、お出掛けも同じ所に何度も・・・・タイプ、旅の決断が出来ませんでした。結局、大して訪問できずに終わりました。
そんな、若い頃を思い出しながら、このコメントを書いています。
by む〜さん (2008-08-08 06:09) 

no

こんにちは。
百鬼園先生が書いている西大寺駅は東岡山駅のことなのでしょうか…。
それにしても、御後園から出ていたということは、路面電車とも接続していたのかしら。いや、旭川の向こうから出ていたのですかね。
この鉄道で百閒川を渡ってみたかったです。夢のような話ですねえ…。
それにしても、キハ10って、重心とトレッドとホイールベースのバランスが悪そうで、橋を渡るとちょっと怖いかも(笑)。
by no (2008-08-08 11:57) 

む〜さん

■ no様: そうです!今の東岡山駅が百閒先生の随筆に出てくる西大寺駅です。新幹線から見ていると、近くの線路ぎわに、百閒先生のお好きだったらしい大手饅頭の工場が見えたりしますね。
百間川は、堤防の低い川で、河原が水田でした。きっと、放水路的な川なのかもしれません。堤防に、切れ目があって、そこを西大寺鉄道の線路が通っていたような記憶も有りますが・・・・。
キハ10は、なんだか、『ちょろQ』見たいな感じですね。
by む〜さん (2008-08-08 23:08) 

Maxなすの

はじめまして。

私は関東の人間で1980年代生まれなものですから、西大寺鉄道のことはつい最近知りました。
今ではすっかり西大寺鉄道の魅力に取りつかれています。

外見がごついキハ1~5の5兄弟(キハ2は末期は改装されてスマートになりましたが)、それに対して外見がスマートなキハ8、キハ10の兄弟との対比がまた面白いです。
それと末期の頃は唯一ボギー気動車だったキハ7の存在も趣があります。

とにかく私にとって今旬な鉄道が西大寺鉄道です。
by Maxなすの (2008-09-23 08:52) 

Maxなすの

すいません。末期のボギー気動車にはキハ6がありましたね。
お詫びして訂正させていただきます。
あまりにも無知で申し訳ございませんでした。
by Maxなすの (2008-09-23 08:58) 

む〜さん

■ Maxなすの様: 西大寺鉄道は素晴らしかったですね、たった一回の訪問でしたが、強く印象に残っています。流石に、蒸気機関車には間に合いませんでしたが・・・・。
私のホームページを、ご覧いただけましたでしょうか?
下のURLからご覧いただけます。
http://11.pro.tok2.com/~mu3rail/link21.html
せめて、もう一回、訪問したかったなあと、今になって思うのです。
by む〜さん (2008-09-23 09:55) 

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