常総筑波鉄道:特急しもだて:1960年 [むかし噺(2)]
一昨日8月19日の昼頃から天候が雨降りになり、いきなり気温が下がりました。20日・土曜日は殆ど雨は降らなかったんですが、気温は低かったようで、短パンでいると寒く感じられました。それはそれで、結構なんですが・・・・。
だいぶ更新に間が空きましたので、昔噺をちょっぴり・・・・。1960年・昭和35年の6月のお話です。
この日、私は数人の友人たちと、電化工事が始まった国鉄常磐線の、それでも、まだ柱の建っていなかった、取手駅~藤代駅~佐貫駅間の8.1kmを歩き、蒸気機関車牽引の列車や、気動車などを撮影したのです。持参したカメラは、購入後半年のオリンパスペン、そして、期限切れのフジカラーフィルム(リバーサル・ASA10)を入れたミノルタセミP。
常磐線の写真はホームページ「む~さんの鉄道風景」にアップロードしてあるのですが、35mmハーフの白黒写真は、現像か保存の不手際でしょうか、おかしな汚れでまことに困った画像、カラーは色が悪いし、もう如何しようもありません。それでも、無いよりはマシと、10年前・・・・2001年に、図々しくもホームページ化してあります。
今日はそのときに、取手駅で遭遇した、常総筑波鉄道の気動車をご覧頂こうと存じます。
■■■ 常総筑波鉄道:特急しもだて:1960年 ■■■
Wikipediaに拠りますと・・・・・
* 1913年(大正2年): 常総鉄道・取手~下館間、51.1km開業
* 1945年(昭和20年): 常総筑波鉄道
* 1965年(昭和40年): 関東鉄道常総線
◎ 全線、非電化。かつては全線単線。現在は、取手~水海道=複線、水海道~下館=単線。
・・・・で、1960年6月、電化前の常磐線撮影で取手駅にやって来た私たち。1957年・昭和32年に投入された気動車、キハ48002に会ったのです。なかなかスマートな2ドア、両運の気動車で、 製造は日本車輌。取手~下館を60分ほどで走ったとの事で、現在の快速の65分程に近い所要時間です。ただ、この特急、何年から何年まで走っていたのか、よく判りません。いろいろと、昔の雑誌などで調べればわかるのでしょうが・・・・・。
(1) 最初にカラーでお目に掛けます。期限切れで全体がブルーを帯びている画像を色々いじって見たんですが、果たしてこれで良いのかは判りません。
特急しもだて号が取手駅に到着するところです。特急ですよ特急、カッコ良いですね~!!!
さあ、ここからは、オリンパスペンで撮った白黒画像になります。薬品析出みたいで汚いのですが、ご容赦ください。
(2) キハ48002の顔。「特急しもだて」のヘッドマークも付いて居ります。縦長の窓が良いですね。
(3) 斜め横から全体の姿。なかなかの姿でしょう!バス窓のキハ20に似ているかな・・・・?
(4) 台車です。銘板には「東京 日本車輌 昭和32年」とあります。
(5) サイド中央には、サボに社章、そしてキハ48002の表記。
(6) 下館に向けて出発して行きました。右端の白い柱は場内信号機。
この時の、取手駅には、こんな気動車も居ました。
(7) 元国鉄のキハ41004。これはこれで、好きな気動車ではありました。
この時に撮影した非電化時代の常磐線取手駅~佐貫駅間の写真集は、ホームページ「む~さんの鉄道風景」にまとめてありますので、お時間が御座いましたらご覧下さい。下記のアドレスからご覧いただけます。
国鉄常磐線・取手駅~佐貫駅間:前編:カラー版
http://11.pro.tok2.com/~mu3rail/link001-special.html
国鉄常磐線・取手駅~佐貫駅間:後編:白黒版
http://11.pro.tok2.com/~mu3rail/link002-special.html
こんなところで、本日のブログはお終いです。では・・・・・。
む~さん様、こんばんは 津沢です
毎回、興味深い写真を見せていただき、ありがとうございます。
常総線キハ48002、同時代の国鉄ではキハ17からキハ20に移行する時期で、断面はキハ17並みながら車体の丸みはキハ20を彷彿させます。「特急」とは、なかなか強気のネーミングですね。
現在の常総線は、2100以降の新型車が主力で、少なくとも水海道以南は、すっかり通勤路線です。といっても、常磐線やTXに較べ,
非電化路線にふさわしい、のんびりした雰囲気は十分に残っています。
by 津沢 (2011-08-21 23:02)
こんにちは。
急に「冷える」ほど涼しくなりましたね。よく眠れるので結構ですが、油断すると風邪をひいてしまいそうです。
キハ48002、いい顔していますね。このような顔好きです。私鉄っぽさもありますし、なんといってもこのヘッド・ライトと横のバス窓、時代を象徴しているように感じます。DT19とは少々違う変わった台車のように見えますが、枕ばねはゴムのままのように見えます。ダンパーがついて高速運転も出来そうです。
初期の国鉄気動車のように、正面に幅の狭い窓が並んでいる姿は私も好きです。モハ52を思い出します。流線型を意識しているように感じます。
では失礼します。
by mymeな大家 (2011-08-22 00:24)
今の関東鉄道なんですね。
地方私鉄でしかも単行の特急というのが面白いです。でも今と違って特急は特急らしく走った時代でしょうから、きっとマジメに速かったのだろう、という気がしてきます。
by Ryo (2011-08-22 01:16)
カラーのこの色が、すごく上品で落ち着いているので、
意外でした。
横は国鉄と大差無いのに、正面はオリジナルの愛嬌ある顔、
昭和32年の自社発注の意気込みを感じますね。
by manamana (2011-08-22 05:56)
のちにキハ702になった車両…。国鉄のようなインフレナンバーでデビューしていたんですね。48000ということは、キハ11ベースなんでしょうが、私鉄らしい愛嬌ある顔だちに側面はキハ20のようだし…シックなカラーリングに、乗務員扉の後ろの窓のタブレット保護のフレーム…優等列車らしい格調を感じます。
当時は時刻表を眺めるだけでしたが、どうみてもローカル線の常総筑波に「特急」ってどんなんだろう…と想像を巡らせたことを記憶しています。
by maipenrai (2011-08-22 08:59)
キハ48000の台車は日本車輌のNA-4シリーズで、同タイプが京王デハ2700形、長野電鉄2000系にも採用されています。
枕バネは台車枠の内側なのでよく見えませんが、コイルバネですから、乗り心地はDT19より遙かに良好です。
by モハメイドペーパー楠居 (2011-08-23 00:20)
■■ 津沢様:
キハ20を思わせる車体とオイルダンパ付きの台車、完成時、お客さんの目にはさぞ素晴らしい気動車だと映った事でしょう。実にスマートだなあと思います。
後に関東鉄道常総線となりましたが、私は複線区間の取手~水海道しか乗っていないのです。なかなか行くチャンスがありません。
■■ mymeな大家様:
キハ48000・・・顔だけ見ると如何にも私鉄電車風ですね。特急、そして「しもだて」の名をつけて運転する・・・・会社の気迫を感じますね。
キハ41000の系列の気動車は、全国的にみられましたが、液体式のキハ17やキハ20などに押し出されて何時の間にか居なくなってしまいました。大宮の博物館に保存されたのは、実に嬉しい事ですね。
■■ Ryo様:
全線単線の時代に現在の快速よりも早いようで、自家用車の普及する前には随分、旅客サービスになったのでしょう。予備知識無しで、いきなり対面し、私もよほど驚いたらしく沢山シャッターを切っています。
■■ manamana様:
国鉄規格の気動車でなく自社発注と言うのが凄いですね。折角のカラー写真も、頂き物の期限切れフィルム、青っぽい変な色になりました。そういうものしか使えない、ビンボーなサラリーマン一年生でありました(笑)。色が思い出せないので、「まあ、こんな色だったかな・・・・?」という色になって居ます。
■■ maipenrai様:
小田急の御殿場線乗り入れ用気動車も、常総に行きましたが、今にしてみると、何故、あのころ撮りに、乗りに、行かなかったのかと、悔やむ私です。
■■ モハメイドペーパー楠葉様:
なるほど、台車兄弟に、京王2700、長電2000ですか・・・ご教示有難う御座います。
DT19の乗り心地は悪かったですね。初めてキハ45000に乗った昭和29年夏、新しい気動車のスマートな(当時、そう思いました。今でも好きですが・・・・)車体にワクワクしながら乗り込むと、背の低いビニール張りのクロスシートにがっくり、そして走り出して更にガッカリでした。後年、昭和37~8年でしたか、初対面のキハ20・・・初期のバス窓でなく、二段上昇窓のDT22、履いてるのに乗って、余りの快適さに驚愕しました。
■■♪♪ パルの大冒険様:
「nice!」 有難う御座います。
by む〜さん (2011-08-23 06:37)
常総線に特急…今のローカルな感じからだとちょっと違和感ありますが、下館まで1時間なら結構頑張ってますよね。
手書きっぽいサボも味があってイイ!です。
by うたに (2011-08-23 13:11)
この頃の日車の電車形気動車、なかなか別嬪さんですね。同形に小阪鉄道のものなどもありました。
やはり鉄道車両の顔つきって時代の気分を表している気がしてなりません。
by Cedar (2011-08-23 15:40)
こんばんは。
常総筑波鉄道、キハ48002の「特急しもだて」、かっこいいですね。
ホームページも拝見しました。
SLが牽引する列車が素敵だと思いました。
あと、「ハエタタキ」が写っているお写真もございましたね。
自分もこの「俗称」を聞いて理解するまで、「なんだこりゃ?」と思っていました・・・。
by 京阪快急3000 (2011-08-23 20:18)
特急「しもだて」、鉄道ピクトリアルの「私鉄車両めぐり」によると途中黒子・下妻の2駅のみ停車、車内にはガイドが添乗しお茶とタバコのサービスがあったとのこと・・・都心へ出る水戸線小山経由のお客を取り込もうとした列車なんですね。水海道も通過とは!
この他に、途中6駅停車の急行「鬼怒風」も1往復あった由
それぞれの列車名は懸賞募集で、特急としたのは利用者にインパクトを与えるためだったとか。
by 利きゅう (2011-08-24 01:19)
■■ うたに様:
当時はオール単線だし、所要分は大奮闘と思います。新車を投入して意欲充分です。クラシックな社標の上に掛かる手作り風のサボ、微笑ましく感じます。
■■ Cedar様:
キハ48000・・・・顔が良いですね。ちょっと幅狭で縦長な窓が良いと思います。
■■ 京阪快急3000様:
地方中小私鉄の心意気を感じますね。私は水海道から先の単線区間を乗っていませんので、何とかしなければ・・・と、思っています。水海道の先に親戚もいるのですが車で行った事しかありません。
ハエタタキ・・・・ぴったりの愛称ですね。嫌いな愛称は山ほどありますが、これは、良い得て妙!そういえば、蝿叩き・・・・余り見かけなくなりました。私の幼い頃は一家に一本・・・必需品でありました。我が家では買わずに、シュロの葉で手作りでした。
■■ 利きゅう様:
特急、急行の運行データ、有難う御座います。水海道に停まらない・・・・意外ですね。「鬼怒風」なんて鬼怒川沿いの鉄道にぴったりです。東武特急DRCにつけたら似合いそうです。(時代考証自信なし)
貫通型の1700なら尚良いんですが!
■■♪♪ 紺屋様:
■■♪♪ yukio6127様:
「nice!」 有難う御座います。
by む〜さん (2011-08-26 06:24)