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819:栃木県への旅(下)烏山線の蓄電池電車ACCUM [お出かけ通信801-850]

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pen-pc.gif 2015年・平成27年10月11日・日曜日、鉄道大好きの友人たちと栃木県方面に行って参りましたので、上下巻、二回に分けてのご報告ですが、今回は第二回目です。
 宇都宮の東公園でEF57を見学した後、JR宇都宮駅から「蓄電池電車EV-E301系」別名「ACCUM」に乗って「烏山線の烏山駅」まで行って来ました。ご覧下さい。

■■■ お出かけ通信(819) ■■■

■■■ 栃木県への旅(下)烏山線の蓄電池電車ACCUM ■■■

pen-para.gif 本日、二つ目のイベントは「烏山線の蓄電池電車ACCUM(アキュム)に乗車して終点の烏山まで行く事」でした。もうじき烏山からACCUMが到着、折り返し烏山行きになる・・・・と、いうのでホームに入って行きました。

(1)13:03 宇都宮駅・改札口頭上のの案内板には、発車時刻・行き先・使用車両がACCUMである事が表示されて居りました。
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(2)13:07 お隣のホームでACCUMを撮影しようと待って居ると、黒磯行の205系電車が発車してゆきました。湘南カラーのベルトが新鮮に見えます。
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pen-para.gif  もうじきACCUM/EV-E301 + EV-E300が烏山から到着するはずです。

(3)13:26 来ました~っ!三扉のロングシート車。
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(4)停車位置が光線状態の悪い辺りで・・・・・。
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(5)ボディにはこんな表記が。ニックネームのアキュムと三角形のシンボルマーク。由来は「架線・蓄電池・モーター間のエネルギーの流れ」だそうです。車体の下部に黄色いシールが貼られた黒い箱が二つ見えますが、動力源のリチウムイオン電池。
 それにしても、「電池で交流用のモーターを回して電車を動かす」時代が来るなんて想像もしませんでした。
 で、一番、気になっているのは一回の充電で航続距離はどのくらいなんだろう?って事なんです。経年変化も考慮して容量を決めたそうですが、一両に搭載される電池は5台だそうで、2両合わせて10台、190kwhだそうです。(動力台車は1両あたり1、モーターは台車当たり95kwのものが2台ですが、2両ワンセットなので、この二倍になります)
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(6)13:31 さあ、乗車しよう!発車は13:40。
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(7)車内には烏山線8駅からの宝積寺駅を除く7駅を七福神と結びつけたイラストが掲示されて居ました。
イラストの順番と駅の順番は一致して居ません。各駅には、それぞれの神様のイラストが飾られております。
 下野花岡駅=寿老人、仁井田駅=布袋尊、鴻野山駅=福禄寿、大金駅=大黒天、
 小塙駅=恵比寿、滝駅=弁財天、烏山駅=毘沙門天
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pen-para.gif  宇都宮から宝積寺までは東北本線で線路が良い所為でしょうか、それとも、1,500V給電の所為でしょうか、90kmh以上の高速で飛ばします。乗り心地も、申し分ありません。烏山線に入ると線形も、線路も良くないのでしょう、あまり飛ばしませんが、緑の田園風景の中を快適に走って行きます。実にいい感じ。ついつい、車窓風景撮影はサボってしまいました。 

(8)14:32 烏山に到着。パンタグラフは未だ降りています。電車の頭上には車載のリチウムイオン電池に急速充電するための、がっしりした剛体架線が5本の柱支えられていました。
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(9)烏山駅に停車中のACCUM。パンタグラフが上がり充電中。
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(10)電車の前面には2015年ローレル賞受賞のヘッドマーク。
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(11)ホームには「パンタグラフが架線に命中する停車位置」を示す緑の帯が描かれていました。
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(12)クロースアップするとこんな感じ。ほかにも何種かの「目印」があり、慎重を期していました。外れたら、厄介なことになりそうですものね。
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pen-para.gif 帰りの「電車」の発車は15:29、時間の余裕はたっぷりですので、駅や周辺を歩き回ってみました。

(13)駅名標・・・・毘沙門天の説明がついています。
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(14)那賀川の「若鮎」と「山あげ祭」の看板もあります。山上げ祭は結構、賑やかなお祭りらしいです。
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(15)駅前広場は広く、がらんとした感じでした。時代のついた建物が多い中でJR烏山駅の駅舎のみが新築で光っていました。前に来たときは1980年ごろだった気がしますが駅舎は「地方の駅」って感じの駅舎だったような・・・・完全に忘れていますが。
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(16)地方の駅では普通の風景。
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(17)駅から真正面の道路を眺める。なんとなく、ジーンとしてしまいます。
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(18)烏山はウチの子供が小さかったころ、1980年ごろでしたか、一緒に来たことがあります。烏山から国鉄バスに乗って、茂木まで行って、真岡線で下館経由で帰ってきたことが二度あるのです。そんな記憶もぼやけてしまいましたが。
 その国鉄バスは撤退してしまい、もとの営業所というか、車庫は「廃屋状態」。地域の交通を担っているのは、可愛いコミュニティ運用のマイクロバス。寂しい風景でした。
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(19)ホームの反対側には旧プラットホームが雑草に覆われて空しく残っていました。線路の突き当りに、車載のリチウムイオン電池に充電するための変電設備がありました。ずいぶん大きな、大袈裟なものだなあと思ったのですが、急速充電のため大容量のリチウムイオン電池を含む大規模なものだそうで、右側の電力会社の電柱から6,600Vで受電して居るそうです。
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pen-para.gif  やがて折り返しの電車の発車時刻15:29です。

(20)帰りの電車は大金駅でキハ40の二両編成とすれ違いました。烏山線は2両のACCUM・・・EV-E301系電車以外はキハ40形気動車です。Wikipediaによるとキハ40は10両あるらしい。
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(21)16:11 ACCUMは宝積寺に到着いたしました。側線にはキハ40の姿がありました。この塗装は何かの特別バージョンらしかったですが。
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pen-para.gif 宝積寺駅からは、黒磯から来た205系電車に乗り換えて宇都宮まで戻りました。  

coffee.gif いや~、実に楽しい見学会、試乗会でありました。このあと、参加者全員、大宮で途中下車、スペイン料理屋さんで夕食会もあり、素晴らしい一日でありました。

 では、また次回!!!!!

pen-pc.gif 「未来へのレポート」の記事(下記URL)と、Wikipediaを参考にいたしました。
http://mirai-report.com/blog-entry-1307.html


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コメント 4

のり

夢のような話が現実になってきているんですね。
末端駅での充電設備の整備が大きな負担になりそうですが、それ以外の電化工事をする必要がないので、かなり魅力的ではないかと思います。
また、都市部でのLRT新設では、架線を敷く必要がないので、メリットは多いのではないかと思います。頓挫しましたが、堺の東西軌道線構想に際しては、イメージ図に架線がないものがありましたので、この電車を想定していたのではないかとも想像できます。

まさに「未来の電車」。夢が拡がりますね。
by のり (2015-11-01 06:45) 

はーさん

蓄電池電車ACCUMは乘ってみれば、電車と走行音も変わらず、電車そのものですね!当然ですが!
非電化区間の気動車に代わるものになるのか?
ハイブリッド気動車より、安価で、ランニングコストも安くなるような感じですが、電池の耐圧の為か?1500/630VのDCコンバータが必要なのは意外でした。
本命は燃料電池電車でしょうか?車では実現していますが、果たして、電車のような、容量の大きいものでは実現できるでしょうか?
by はーさん (2015-11-01 11:36) 

hanamura

ヘッドマーク付きアキュム!「山あげ祭」の頃には、
まで受賞が決まっていなかったのかなぁ~?
お天気は私(雨男)が行動したときと同じです。
by hanamura (2015-11-02 11:01) 

あさま55号

技術的に勉強になった話です。
電力系の仕事をしていたせいか、どうなっているのかなと
思いました。最近は、太陽光発電の仕事ばかりですが、太陽光もインバータを活用したものですが、直流を交流に変換しているだけですが、根本は一緒です。

烏山駅でも充電されていたとは知りませんでした。てっきり、宇都宮~宝積寺間で充電しているだけと思っておりました。車両も宝積寺~烏山間の往復するための電池容量があると思っておりました。
電池容量的に往復するには厳しいと思います。
※走行距離と走行時間から考えてですが。

むーさん様が大きな変電設備であると書かれておりましたので、何かないかなと検索したところ下記のようなページが見つかりました。
http://mirai-report.com/blog-entry-1330.html?sp

上記の内容によると東電から2回線受電で、変圧器容量が750kVA?と書かれていました。変圧器が2バンク(2台という意味です)なのか1バンクなのかわかりませんが、
750kVAを2台だとすると、合計1500kVAとなり東電からの最大受電容量の2000kWより下回るので、東電の高圧受電は可能となります。
むーさん様の画像を見ると1回線受電にも見えます。
取引用計器用変成器(VCT:古い言い方ですとMOF)らしきものが電柱に装柱されています。
また東電の切替用開閉器が取付られているので、2回線受電のようにも見えるように感じます。
急速充電をするにあたり、変電設備側にも蓄電池があるようです。たぶんチョッパを使用して瞬間的に電流を多く流せるようにしていると思います。

普通のトロリー架線だと大電流を流した場合に溶断する可能性があるので剛体架線を採用したと思います。
点接触を避け面接触を増やすことにより発熱を減らす目的となります。

もう少し電池外形を小さくして大容量化すれば、終着駅での変電設備は不要となる可能性もあるでしょうし、現状のままであれば、途中駅に給電設備を作ることにより長距離の運行も可能となるように思います。

ところで画像の中でACCUMと書かれた車体のものがありますが、かなり車体外板に歪があるように思います。
SUSをあまりにも薄く使ったためでしょうし、温度の
変化で伸び縮みして、1年経ってこんなベコベコとなってしまったように感じました。
ステンレスを無理くり使っているように思います。
昔の東急のコルゲート付の車両ではこんなベコベコ感はなかったと思います。
ある程度の厚みは必要なのだと思いますが。







by あさま55号 (2015-11-02 11:19) 

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